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解説 ミザリー [2002年自閉症カンファレンス講演会]

学校の怪談
その後 ミザリー

都立高校一年の春、保健室。

漢文の時間に急に気分が悪くなった。
教師に申し出ると、保健室に行くようにと、お供をひとり指名してくれた。
保健室には保健婦ともうひとり、
多分女性教師がいたが、入学したてで誰なのかわからなかった。
二つ並んだベッドにやっと滑り込むと、友人は帰って行った。
ベッドに寝ている私に、白衣の保健婦が大きな声で容赦なく調書を取る。
「で何先生の何の授業?」
私と主人は、小学校のときから授業中気分が悪くて保健室に行くたびに、
「朝ご飯食べてこなかったでしょ」と決めつけられ
「まったく近頃の子は体を鍛えないから」と保健婦に散々いじめられ、トラウマになっている。

緊張のあまり頭がフリーズし、覚えていたはずの漢文の教師の名前が、いくら考えても思い出せない。
「えーっとえーっと」と言うと、
「まああきれた。たった今受けていた授業なのに先生の名前も知らないの」と大げさに言い、
するともうひとりが「あらまあ、先生の名前も覚えてないの」と同調、
ふたりの女は「ほんと近頃の学生はねえ、先生の名前も覚えてないで授業を受けてるんだから」
とこぼし合い、笑いあった。

注記:保健婦(正式には養護教諭?)
   私は横浜で三ツ沢南小学校、大阪で香里第四小学校、札幌で手稲中央小学校、手稲中学、
   青森で古川中学と通ったが、気分が悪く保健室へ行くと保健室の主、保健婦だか養護教諭だかの
   女は必ず


   「あらーあなた朝ご飯たべて来なかったんでしょう。私たちが子供の頃は野原を駆け回り元気に
   したモノだけど、今の子供たちはねぇ」

   不思議な事に、日本全国どこへ行っても、一字一句違わず言われる。



   日本の全国均質な教育は恐ろしいほど行き届いており、全く同じ文言を言われる。
   文部省でお達しでもが出ていたのだろうか。それも一字一句違わない恐ろしさ。教育勅語か?

   それともこれは、何かその教育効果を持って行われていたのだろうか。



   例えば気分が悪い子供に対して、さらに気分の悪い言葉を浴びせる事で、
   「ああ、こんな気分の悪い時に、なんて嫌な事を言うんだろう。僕はこれから毎日野山を走り
   体を鍛え、二度と気分が悪くならない身体になろう」と考え実践する様になるのか。

   大体一度として朝飯を食わなかった事なんか無いし、朝飯食ってない同級生も見た事無いし。


   同じ時、東京文京区に住んでいた妻も全く同じ目にあっていて。
   「その野山は一体どこへ行ったんだ。歩いて何処かへ消えたのか」と、思っていたそうな。



   ところが中には学校へ行きたい。しかし教室へは行けない。そこで保健室登校をすると言う。



   ここまで行くと私たちにはシュールすぎて理解の範囲を超え別の世界の話だ。

   まず学校なんか行きたくない。毎日行きたくないし運動会だって遠足だって修学旅行だって
   「ウキウキ」もしないし「ワクワク」もしない。
   行くのは義務だ。何か知らないが行く事に決まっているから行くだけだ。

   勉強は嫌いだけど学校は好き?

   逆だろう。勉強が嫌いなのになんで学校へ行きたいんだ?そりゃ変だよ。
   決まってるから仕方ないけど。



   行きたくも無い学校へ行ってしまったら、別に教室も保健室も一緒だろう。
   教室が嫌で保健室ならいいって話になるとさらにワケワカンネー。



まだ気分は悪かったが、15才の私は早々に保健室を退出した。
こんな私たちにとって、保健室通学というもの、想像すらできない。

    ミザリー
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