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幸せな毎日 [はじめに(重要必ず読んでね)]

ウタ・フリスが編集著作した素晴らしい論文集があります。

「自閉症とアスペルガー症候群」東京書籍
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正確に内容を伝えるために翻訳冨田真紀さんは翻訳に五年の歳月を掛けたそうです。


言葉で教えてくれない子供の事を何とか知りたい。
奇妙な子供の行動の底にあるモノは一体何だろう。
この困った子とどうやって付き合っていけばいいんだろう。



彼らが、自閉症の仲間であるなら、この書物の中に何かヒントが隠されています。



その書物を書いたウタ・フリスは、日本の読者の手紙に感銘を受け、
日本版にはさらに、その手紙が追加されました。
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ここで一部抜粋しますが、その詳しい内容は書籍を購入して読んで下さい。



・・抜粋・・
夫、姉二人、父はさらに母のことを、次のように語ってくれました。
母はバカじゃ無い、健康で体力もある。体は小柄でやせているが顔のつやもいい。
けれど表情は乏しく、大声で笑わない。二反弱の畑の草刈りをし、いろいろな野菜を作り、食べている。

いつどうすればそれらが成長し、作物になるのか感心するぐらい知っている。
学歴も女学校を卒業している。新聞もよく読むが、一本調子で表情が変わらない。
住まいは昔ながらの農家の家づくり、戸を変えたりしていない。
茶ダンス、、和ダンスなどの家具も四十年以上前のもの。
位置を変えると元通りにすぐ直す。・・中略・・

毎日の生活は、朝日が昇ると起き、朝食、畑仕事、家事、山にたぎきを拾いに行ったり、
散歩に出たり、昼食後、残りの仕事があればやり、新聞を読んだり和裁をしたり、
毎日昼寝をし、その後フロを沸かす。
ゆっくり入ったあと夕食、寝るといったパターンをくり返す。
自分の体は自分で守り、気をつけ、疲れれば休む。

暑い、寒い日は特に気をつけ、外に出ない。そうしないと落ち着かないらしい。
今は便利でもっと生活を楽しむことができるのに、毎日そうやって暮らしている
・・抜粋・・



私がこの文章を取り上げたのは、このお婆さん(アスペルガー症候群)が、
戦前の軍国主義時代、舅との確執を経ながらも、毎日を幸せそうに暮らしている姿は、
私たち自閉症およびその仲間、自閉症スペクトル、アスペルガー症候群の理想
考えるからです。



一方、早期療育に目覚め、実は何の根拠も無かった療育一生懸命施したが故に、
自ら命を絶とうとしたり、学園生活を送れなくなった自閉症の子供も居ます。



私は、一度は壊れ抗うつ剤が手放せなくなり、さらにスラップ訴訟で生活も破壊されました。
それでも、療育が無かった時代に育ったお陰かこの程度で済みました。


幸運にも今は家賃の要らない住居を確保し、無職で幸せな毎日を過ごしています。
自立支援で薬代の補助を受け、あと数年で年金が出るので生活は出来そうです。



子供達に必要なのは、遅れている発達を早める事では無く、やがて大人になり、
その後、彼らが毎日を幸せに過ごせる事が出来る様になる事です。


ラコーヌの森で拾われたビクトールも、何の知識も、経験も無いゲラン夫人の愛情で 後半生は平穏に暮らせたのです。
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目先のネット情報や、万能な療育情報等には惑わされず、
成功例にも安易に飛びつかず、しかし愛情と時には厳しさをもって子供と接して下さい。


つづく

【自閉症テレビ1】自閉症天国!


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