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カンファレンス 口演録 [2002年自閉症カンファレンス  口演録]

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自閉症カンファレンス2002

大きな講堂201会議場が私達の口演にあてがわれました。

私が口頭で発表した話を載せます。何かの参考になれば。(一部追加修正有り)




はじめまして

本来なら抄録にある内容を発表するのが本当なのでしょうが、今日は別な話をしたいと思います。



何故かというと、何らかの要因で突発的に発生した自閉症は(現実にあれば)別ですが、
私達のように、一子相伝 自閉症の宗家ともなると、家族、親類縁者、変なのばっかりです。


特に私の父は、50才でアルツハイマー病の予兆を示し62才で死にました。


私もそろそろ、父の様子が変わってきた年齢に近くなりましたし、実際自覚症状も出てきました。
今、言いたいことを言っておかないと、後悔しますからね。


まあこれから口に任せて話しますので、
その中に、皆さんのヒントになるような所があったら、是非利用して下さい。


抄録にある話は大人になってからの具体的なエピソードとして書き起こしましたので
後でじっくり読んで見て下さい。


他にも、

40年かかってやっと落ち着いで作業が出来る環境になったが、これはTEECHだった。とか、
情報を脳の内部でどの様に処理され、うまく実行されないのか、その実行までのようす。とか、
漢字圏における読字障害と、英語圏における読字障害の発生の違いと、
読字障害に陥る課程の具体例。とか、
パニックの具体例とその構造。とか、
自閉症に多い斜視や、視力障害についての考察。とか、
自閉症に関する症例を網羅した実例を準備してきましたので、どこまで話せるか。




先ず山岸美代子が話します。




このメガネを掛けると、主人は「亀仙人にそっくりだ」と言います。
亀仙人というのはドラゴンボールに出てくるキャラクターだそうですが、生憎と私は知りません。
「何だ亀仙人も知らないのか」と呆れられますが、私だってドラゴンボールくらい知っています。
ただ亀仙人を知らないのです。
何でも主人公のお猿さんの師匠だそうで、多分そっくりなので見なくてよさそうです。


私の日常というのは、ちょっと思い返してみても、
各地の民話に出てくるバカ息子とか落語の与太郎みたいなのですが、
二十年以上前、それをあっさり自閉症と結びつけてみせたのは主人だけでした。

デート初日から、きっと自閉症だ、絶対自閉症だ、と楽しげに言い続けていた気がします。
気がするというのは、私にとっては自閉症イコールカナー型でしたので、
余り真剣に聞いてはいなかったのです。


主人は私と違って、小学校5年の時から自分は軽い自閉症だと確信しており、
以来どこかに自分とそっくりなやつがいないものかと、これはと思う子には必ず話しかけ、
話しかけられない子は遠くから行動を観察し、と常に研究を怠らなかったそうです。

やっと見つけた私は、同じアスペルガー症候群でも主人とはタイプが違ったのですが、
それでもこの程度の似方でさえ、ひとりも見つからなかった、と主人は言います。
注釈:私は小学校3校中学3校高校2校へ通い、延べ2000人の同世代と席を隣にしたが、こんなに変な、そして私と同じ感覚の人間に会うのは初めてで本当に驚いた。


ではそれまで主人以外のヒトは、
アスペルガー症候群の私の行動をどうとらえて、どう表現していたか。

これから五つばかり私的民話をお話しようと思います。


中学時代の話が多いのは、丁度そのころから、立て続けに「不可思議な出来事」が起こり始め、
さすがの私も「何じゃこりゃ」と思い始めたので、ひときわ印象深いのです。

しかしこの時点でも、「ひょっとして私は他の人と違うのか」などと思いつきもしない私は、
誰にでもある事、と納得していたのです。

では、ようこそ私の世界へ、




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学校の怪談 その壱 えんま大王 (美代子口演録) [2002年自閉症カンファレンス  口演録]

学校の怪談
その壱 えんま大王




春なお浅い中一の一学期、英語の時間だった。





授業中、ふいに一年二組の教室に不気味な静けさが漂い、
見渡せば、私以外のクラス全員が背中を丸め、一心に何かに取り組んでいる。





当時の区立中学は、小学校ですごく出来た子も、
普通に出来た子も、普通に出来なかった子も、
まったく出来なかった子も、悪ガキも真面目な子も、一緒くただ。






「えっ?」櫻井さんが迷惑そうに顔を上げる。

「ねえ、何してるの」私は小さな声で繰り返す。



櫻井さんはセーラー服の袖でノートを囲い込みつつ
だから何してるって何?」と声が大きくなったその瞬間、

「そこの二人!廊下に立つ!」






数分後、男性教師が様子を見に廊下に出て来た。
手には黒いえんま帳。





「私は話しかけられただけです」私の方を見遣り、自分にはまったく非がない事を主張する櫻井さん。

櫻井さんの鋭い口調に教師は一瞬うろたえたものの、
「授業中は話しかけられても答えない!櫻井は入ってよし!」と威厳を保ち、
えんま帳は開かなかった。





私はしばし無言でにらまれた後、
「口は災いの元」と言われ、えんま帳に何かしっかり付けられる。




未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまいである。



えんま大王

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解説 えんま大王 [解説 美代子口演カンファレンス 2002]

解説学校の怪談
この話は、カンファレンスで美代子が口演会で話した事です。
ブログでも公開したのですが、再三のブログ強制削除のどさくさで、テキストデータも紛失して
いましたが、今回手入力で復活させました。

なぜこの文章を葬りさろうとしたのか今以て謎ですが、改めて読んで見ると、
私達のレベルの自閉症つまりアスペルガー症候群の特徴がギッシリ、濃密に詰まっているので
さらに分かり易く解説する事にします。

本当に極少数のアスペルガー症候群の子供に接し、何か不思議な感覚を確かめたくてこのサイトに
辿り着いたさらに少数の教育者に向けて書きます。




解説 えんま大王

春なお浅い中一の一学期、英語の時間だった。
授業中、ふいに一年二組の教室に不気味な静けさが漂い、
見渡せば、私以外のクラス全員が背中を丸め、一心に何かに取り組んでいる。


注記:緊張による五感の喪失 聞こえていない
   一次反抗期をやり過ごし、小5以降の「ある程度結果を見越した節度ある行動」を理解出来ずとも
   なんとか誤魔化した小学時代。

   中学進学はさらに大きく環境が変化し体も変化する時期。

   本人にとって異常な緊張が続き、時にその緊張が過ぎて指示が耳に入らない。

   私の場合は、真剣で勉強が好きなのに入学一週間で授業中に居眠りしてしまった。
   以降、毎日の様に居眠りを繰り返し、「中一で居眠りする奴は始まって以来」と言われた。





当時の区立中学は、小学校ですごく出来た子も、
普通に出来た子も、普通に出来なかった子も、
まったく出来なかった子も、悪ガキも真面目な子も、一緒くただ。
「えっ?」櫻井さんが迷惑そうに顔を上げる。
「ねえ、何してるの」私は小さな声で繰り返す。


注記:コマンド再取り込みの必要性
   ネット情報の発達障害は「※※だから発達障害」とすこぶる簡単だが
   現実の自閉症は違う。

   妻は一つの情報に一つの事柄の関連を見つけ、さらに次の関連を見つけ出す。
   常に一つの事を深く掘り進めるのだが、間違いを知ったときにはふりだしに戻る。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。

   一方私は全ての関連情報を同列に集めその中から選び出すという事しか出来ない。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。

   情報というビー玉を一個ずつ並べ続けるのが妻の手法であり、
   ひたすらビー玉を集め続けるのが私の手法である。

   全く違う事をやっているが、結局大量のビー玉を集めていると言う結果だけは同じになる。
   大量のビー玉を持っていると概念付けるとこれが「アスペルガー症候群」と概念化出来る。
   しかし、その表出、あらわれ方が全く違う。この違いは専門書にはあるがネット情報には無い。

   私もこの様な場面は日常だったが、すぐに周りの様子や鉛筆の先を盗み見て判断し同調する。

   妻の場合は、「指示を守る」というコマンドが生きているから、その具体的指示をもう一度 
   確認しなければ行動に移せない。それが、誰かに聞いて確認するという行動を導き出す。

   「アスペルガーにはこういうアドバイス」と言う話はたった二人私達夫婦の例を見ても
   あらわれ方が逆方向、全く違うのでほとんど役に立たない事が分かる。





櫻井さんはセーラー服の袖でノートを囲い込みつつ
だから何してるって何?」と声が大きくなったその瞬間、
「そこの二人!廊下に立つ!」
数分後、男性教師が様子を見に廊下に出て来た。
手には黒いえんま帳。
「私は話しかけられただけです」私の方を見遣り、自分にはまったく非がない事を主張する櫻井さん。
櫻井さんの鋭い口調に教師は一瞬うろたえたものの、
「授業中は話しかけられても答えない!櫻井は入ってよし!」と威厳を保ち、
えんま帳は開かなかった。
私はしばし無言でにらまれた後、
「口は災いの元」と言われ、えんま帳に何かしっかり付けられる。
未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまいである。


注記:集団ルールの確認
   未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまい、と言うのは話のオチではなく、
   本当に解ってない話であり、口演した43才時点でも無く、現在の62才の時点でも判っていない

   実は私も中3の時「お前は転校生だから内申点0だからな」と言われていたが、これも61才に
   なった今でも未だにわからない話なのだ。

   これは私の憶測だが、集団に属している以上得ていなければならないルールは無数にある。
   上記のエピソードもその一つに過ぎないのだが、全く重要だと感じない考えない私達には
   不必要な情報であるので、その危機をやり過ごしてしまえば、もう関係の無い事になる。
   この特徴を、現在は「注意欠陥」と片付けられてしまうのだが、注意欠陥で情報を逃す事と、
   元々なんの価値も重要性も必要性も感じず、失った情報を得ようともしない事とは、
   根本的に違う。


   この様に年齢を重ね経験を重ねても分かる術をもたない、持てないのが私達自閉症なのである。

   これをして、生まれつきの障害。目で見て分からない障害と言われる所以なのだ。



えんま大王
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解説 えんま大王2 [解説 美代子口演カンファレンス 2002]

解説学校の怪談
この話は、カンファレンスで美代子が口演会で話した事です。
ブログでも公開したのですが、再三のブログ強制削除のどさくさで、テキストデータも紛失して
いましたが、今回手入力で復活させました。
なぜこの文章を葬りさろうとしたのか今以て謎ですが、改めて読んで見ると、
私達のレベルの自閉症つまりアスペルガー症候群の特徴がギッシリ、濃密に詰まっているので
さらに分かり易く解説する事にします。
本当に極少数のアスペルガー症候群の子供に接し、何か不思議な感覚を確かめたくてこのサイトに
辿り着いたさらに少数の教育者に向けて書きます。




解説 えんま大王 (解説えんま大王1から読んでね)

春なお浅い中一の一学期、英語の時間だった。
授業中、ふいに一年二組の教室に不気味な静けさが漂い、
見渡せば、私以外のクラス全員が背中を丸め、一心に何かに取り組んでいる。
注記:緊張による五感の喪失 聞こえていない
   一次反抗期をやり過ごし、小5以降の「ある程度結果を見越した節度ある行動」を理解出来ずとも
   なんとか誤魔化した小学時代。

注記の注記:
  一次反抗期前の低学年の時には、おとなしく従順であれば全く問題になる事が無く、
  時に子供同士のけんかがあっても、おもいつく限りの罵り合いをするだけで終わる。


  一次反抗期を迎えると言う事は、自我が育ち社会性が飛躍的に伸びる事で、グループ化も始まり
  特に女子生徒同士での駆け引きが始まると言う。


  自我が無い(自我を持つ事が出来ない)マインドブラインドネス、知能の高い自閉症の場合、
  まずこの時点で周囲と差が付くのだが、知能が高くさらに成績が良ければ、その事だけで
  許されなんとか生き残る事が出来る。



  小学5年生になると、さらに自我が成長し自己の行動について意識出来る様になる。
  私が5年生の道徳の時間、ある教育番組を見せられた。


  それは、家の事情で新聞配達をしている子A君が居る。
  ある日A君が学校で新聞配達をしている事を大変褒められた。
  それをうらやんだ友達B君が自分も新聞配達をやると張り切って始めた。
  しかし思いつきで始めただけで、途中で嫌になるし、適当に配達したら新聞が水に濡れ、
  大目玉をくった挙げ句B君はクビになった。

  さて、みなさんはこれを見てどう思いますか。B君の事をどう思いますか。

  と言う課題。もちろん子供たちは
  「仕事を途中でほおり投げると迷惑がかかるのでいけないと思います」等当たり前の事を答え、
  私も同様だ。



  しかし、私の間抜けな所はその後にある。勢い勇んで家に帰った私は母にこう告げた。
  「おかあさん!わがはい新聞配達やる!」
  「新聞配達?どーして」
  「家のためにお金を稼ぐよ!」
  「お金稼ぐって言ったって、トールおこずかい貰ってるじゃ無い」
  「じゃあお小遣いはそれで稼ぐよ」
  「大変だよ。朝4時には起きなきゃダメなんだよ。朝起きれる?」
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そーか」



  先生が道徳の時間を使って番組を見せ、それをテーマにみんなで議論しながら考えさせたのに、
  勉強は出来ても全く分かっていない私



  実はこのエピソードもそのまんま。ビデオ画像の様に記憶していただけで理解してた訳じゃ無い。
  自分が当時驚くほど理解していなかった事を理解出来たのは、45過ぎ50才ごろ盛んに妻と
  討論を交わしていたさなかに気付いた事なのだ。


  もし、妻が居なくて文献だけで自閉症を理解しようとしていても、自分の事であるが故に
  未だに理解していなかったかもしれない。
  それほどマインドブラインドネスと言う事は凄い?酷い障害なのである。





   中学進学はさらに大きく環境が変化し体も変化する時期。
   本人にとって異常な緊張が続き、時にその緊張が過ぎて指示が耳に入らない。
   私の場合は、真剣で勉強が好きなのに入学一週間で授業中に居眠りしてしまった。
   以降、毎日の様に居眠りを繰り返し、「中一で居眠りする奴は始まって以来」と言われた。


当時の区立中学は、小学校ですごく出来た子も、
普通に出来た子も、普通に出来なかった子も、
まったく出来なかった子も、悪ガキも真面目な子も、一緒くただ。
「えっ?」櫻井さんが迷惑そうに顔を上げる。
「ねえ、何してるの」私は小さな声で繰り返す。
注記:コマンド再取り込みの必要性
   ネット情報の発達障害は「※※だから発達障害」とすこぶる簡単だが
   現実の自閉症は違う。
   妻は一つの情報に一つの事柄の関連を見つけ、さらに次の関連を見つけ出す。
   常に一つの事を深く掘り進めるのだが、間違いを知ったときにはふりだしに戻る。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   一方私は全ての関連情報を同列に集めその中から選び出すという事しか出来ない。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   情報というビー玉を一個ずつ並べ続けるのが妻の手法であり、
   ひたすらビー玉を集め続けるのが私の手法である。
   全く違う事をやっているが、結局大量のビー玉を集めていると言う結果だけは同じになる。
   大量のビー玉を持っていると概念付けるとこれが「アスペルガー症候群」と概念化出来る。
   しかし、その表出、あらわれ方が全く違う。この違いは専門書にはあるがネット情報には無い。
   私もこの様な場面は日常だったが、すぐに周りの様子や鉛筆の先を盗み見て判断し同調する。
   妻の場合は、「指示を守る」というコマンドが生きているから、その具体的指示をもう一度 
   確認しなければ行動に移せない。それが、誰かに聞いて確認するという行動を導き出す。
   「アスペルガーにはこういうアドバイス」と言う話はたった二人私達夫婦の例を見ても
   あらわれ方が逆方向、全く違うのでほとんど役に立たない事が分かる。

櫻井さんはセーラー服の袖でノートを囲い込みつつ
だから何してるって何?」と声が大きくなったその瞬間、
「そこの二人!廊下に立つ!」
数分後、男性教師が様子を見に廊下に出て来た。
手には黒いえんま帳。
「私は話しかけられただけです」私の方を見遣り、自分にはまったく非がない事を主張する櫻井さん。
櫻井さんの鋭い口調に教師は一瞬うろたえたものの、
「授業中は話しかけられても答えない!櫻井は入ってよし!」と威厳を保ち、
えんま帳は開かなかった。
私はしばし無言でにらまれた後、
「口は災いの元」と言われ、えんま帳に何かしっかり付けられる。
未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまいである。
注記:集団ルールの確認
   未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまい、と言うのは話のオチではなく、
   本当に解ってない話であり、口演した43才時点でも無く、現在の62才の時点でも判っていない
   実は私も中3の時「お前は転校生だから内申点0だからな」と言われていたが、これも61才に
   なった今でも未だにわからない話なのだ。
   これは私の憶測だが、集団に属している以上得ていなければならないルールは無数にある。
   上記のエピソードもその一つに過ぎないのだが、全く重要だと感じない考えない私達には
   不必要な情報であるので、その危機をやり過ごしてしまえば、もう関係の無い事になる。
   この特徴を、現在は「注意欠陥」と片付けられてしまうのだが、注意欠陥で情報を逃す事と、
   元々なんの価値も重要性も必要性も感じず、失った情報を得ようともしない事とは、
   根本的に違う。
   この様に年齢を重ね経験を重ねても分かる術をもたない、持てないのが私達自閉症なのである。
   これをして、生まれつきの障害。目で見て分からない障害と言われる所以なのだ。
えんま大王
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解説 えんま大王3 [解説 美代子口演カンファレンス 2002]

解説学校の怪談
この話は、カンファレンスで美代子が口演会で話した事です。
ブログでも公開したのですが、再三のブログ強制削除のどさくさで、テキストデータも紛失して
いましたが、今回手入力で復活させました。
なぜこの文章を葬りさろうとしたのか今以て謎ですが、改めて読んで見ると、
私達のレベルの自閉症つまりアスペルガー症候群の特徴がギッシリ、濃密に詰まっているので
さらに分かり易く解説する事にします。
本当に極少数のアスペルガー症候群の子供に接し、何か不思議な感覚を確かめたくてこのサイトに
辿り着いたさらに少数の教育者に向けて書きます。




解説 えんま大王 (解説えんま大王1から読んでね)

春なお浅い中一の一学期、英語の時間だった。
授業中、ふいに一年二組の教室に不気味な静けさが漂い、
見渡せば、私以外のクラス全員が背中を丸め、一心に何かに取り組んでいる。
注記:緊張による五感の喪失 聞こえていない
   一次反抗期をやり過ごし、小5以降の「ある程度結果を見越した節度ある行動」を理解出来ずとも
   なんとか誤魔化した小学時代。
注記の注記:
  一次反抗期前の低学年の時には、おとなしく従順であれば全く問題になる事が無く、
  時に子供同士のけんかがあっても、おもいつく限りの罵り合いをするだけで終わる。
  一次反抗期を迎えると言う事は、自我が育ち社会性が飛躍的に伸びる事で、グループ化も始まり
  特に女子生徒同士での駆け引きが始まると言う。
  自我が無い(自我を持つ事が出来ない)マインドブラインドネス、知能の高い自閉症の場合、
  まずこの時点で周囲と差が付くのだが、知能が高くさらに成績が良ければ、その事だけで
  許されなんとか生き残る事が出来る。
  小学5年生になると、さらに自我が成長し自己の行動について意識出来る様になる。
  私が5年生の道徳の時間、ある教育番組を見せられた。
  それは、家の事情で新聞配達をしている子A君が居る。
  ある日A君が学校で新聞配達をしている事を大変褒められた。
  それをうらやんだ友達B君が自分も新聞配達をやると張り切って始めた。
  しかし思いつきで始めただけで、途中で嫌になるし、適当に配達したら新聞が水に濡れ、
  大目玉をくった挙げ句B君はクビになった。
  さて、みなさんはこれを見てどう思いますか。B君の事をどう思いますか。
  と言う課題。もちろん子供たちは
  「仕事を途中でほおり投げると迷惑がかかるのでいけないと思います」等当たり前の事を答え、
  私も同様だ。
  しかし、私の間抜けな所はその後にある。勢い勇んで家に帰った私は母にこう告げた。
  「おかあさん!わがはい新聞配達やる!」
  「新聞配達?どーして」
  「家のためにお金を稼ぐよ!」
  「お金稼ぐって言ったって、トールおこずかい貰ってるじゃ無い」
  「じゃあお小遣いはそれで稼ぐよ」
  「大変だよ。朝4時には起きなきゃダメなんだよ。朝起きれる?」
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そーか」
  先生が道徳の時間を使って番組を見せ、それをテーマにみんなで議論しながら考えさせたのに、
  勉強は出来ても全く分かっていない私
  実はこのエピソードもそのまんま。ビデオ画像の様に記憶していただけで理解してた訳じゃ無い。
  自分が当時驚くほど理解していなかった事を理解出来たのは、45過ぎ50才ごろ盛んに妻と
  討論を交わしていたさなかに気付いた事なのだ。
  もし、妻が居なくて文献だけで自閉症を理解しようとしていても、自分の事であるが故に
  未だに理解していなかったかもしれない。
  それほどマインドブラインドネスと言う事は凄い?酷い障害なのである。



   中学進学はさらに大きく環境が変化し体も変化する時期。
   本人にとって異常な緊張が続き、時にその緊張が過ぎて指示が耳に入らない。
   私の場合は、真剣で勉強が好きなのに入学一週間で授業中に居眠りしてしまった。
   以降、毎日の様に居眠りを繰り返し、「中一で居眠りする奴は始まって以来」と言われた。

注記の注記:
  話が耳に入らない、話しかけられても気付かない。これはだれにでもある事だろう。
  その時どうしたのと聞くと「ちょっと考え事」「くたびれてボーッとしちゃった」
  「ヒト」であれば、こういう答が返る事が多いし実際そうなんだろう。
  これこそが、マインド(心、自分の状態)であり自我であり、自我があると言う事なのだ。


  しかし、私達の場合、合図を予測した上でその合図を待っている状態
  勉強が好きで集中して、何一つ聞き逃さず取り込もうとしている状態、
  にもかかわらず、それを取りはぐれてしまう。
  そして、なぜその求めている情報を、ただ一つの情報を逃してしまうか、逃してしまったのか
  未だ理解出来ない事、これこそがマインドブラインドネス自我が無いと言う状態なのだ。 


  現在は、知能の部分、知識の部分を使って、過去の自分を見て「過度の緊張」で聞こえなかった
  のだろう、と概念化してはいるが、あくまで知識で積み上げた結果であり自覚したモノでは無い


  ヒトであれば、誰もが瞬時無意識下で「判り答えられる事」が、
  時間と知識と経験の積み重ねでしか理解出来ない。
  それがマインドブラインドネスアスペルガー症候群であり自閉症なのである。


  「私は自分がアスペルガーと知り全てが理解出来ました。そして感覚過敏だったのです」

  なーんて、自分の事を簡単に理解出来て、概念化出来るならもうそれで十分立派な「ヒト」であり
  自閉症が治った人なのだ。

  それ程自閉症アスペルガー症候群と言うのは自我の無い概念が理解出来ない酷い障害
  なのだ。


当時の区立中学は、小学校ですごく出来た子も、
普通に出来た子も、普通に出来なかった子も、
まったく出来なかった子も、悪ガキも真面目な子も、一緒くただ。
「えっ?」櫻井さんが迷惑そうに顔を上げる。
「ねえ、何してるの」私は小さな声で繰り返す。
注記:コマンド再取り込みの必要性
   ネット情報の発達障害は「※※だから発達障害」とすこぶる簡単だが
   現実の自閉症は違う。
   妻は一つの情報に一つの事柄の関連を見つけ、さらに次の関連を見つけ出す。
   常に一つの事を深く掘り進めるのだが、間違いを知ったときにはふりだしに戻る。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   一方私は全ての関連情報を同列に集めその中から選び出すという事しか出来ない。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   情報というビー玉を一個ずつ並べ続けるのが妻の手法であり、
   ひたすらビー玉を集め続けるのが私の手法である。
   全く違う事をやっているが、結局大量のビー玉を集めていると言う結果だけは同じになる。
   大量のビー玉を持っていると概念付けるとこれが「アスペルガー症候群」と概念化出来る。
   しかし、その表出、あらわれ方が全く違う。この違いは専門書にはあるがネット情報には無い。
   私もこの様な場面は日常だったが、すぐに周りの様子や鉛筆の先を盗み見て判断し同調する。
   妻の場合は、「指示を守る」というコマンドが生きているから、その具体的指示をもう一度 
   確認しなければ行動に移せない。それが、誰かに聞いて確認するという行動を導き出す。
   「アスペルガーにはこういうアドバイス」と言う話はたった二人私達夫婦の例を見ても
   あらわれ方が逆方向、全く違うのでほとんど役に立たない事が分かる。

櫻井さんはセーラー服の袖でノートを囲い込みつつ
だから何してるって何?」と声が大きくなったその瞬間、
「そこの二人!廊下に立つ!」
数分後、男性教師が様子を見に廊下に出て来た。
手には黒いえんま帳。
「私は話しかけられただけです」私の方を見遣り、自分にはまったく非がない事を主張する櫻井さん。
櫻井さんの鋭い口調に教師は一瞬うろたえたものの、
「授業中は話しかけられても答えない!櫻井は入ってよし!」と威厳を保ち、
えんま帳は開かなかった。
私はしばし無言でにらまれた後、
「口は災いの元」と言われ、えんま帳に何かしっかり付けられる。
未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまいである。
注記:集団ルールの確認
   未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまい、と言うのは話のオチではなく、
   本当に解ってない話であり、口演した43才時点でも無く、現在の62才の時点でも判っていない
   実は私も中3の時「お前は転校生だから内申点0だからな」と言われていたが、これも61才に
   なった今でも未だにわからない話なのだ。
   これは私の憶測だが、集団に属している以上得ていなければならないルールは無数にある。
   上記のエピソードもその一つに過ぎないのだが、全く重要だと感じない考えない私達には
   不必要な情報であるので、その危機をやり過ごしてしまえば、もう関係の無い事になる。
   この特徴を、現在は「注意欠陥」と片付けられてしまうのだが、注意欠陥で情報を逃す事と、
   元々なんの価値も重要性も必要性も感じず、失った情報を得ようともしない事とは、
   根本的に違う。
   この様に年齢を重ね経験を重ねても分かる術をもたない、持てないのが私達自閉症なのである。
   これをして、生まれつきの障害。目で見て分からない障害と言われる所以なのだ。
えんま大王
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学校の怪談 その弐 漂流教室 (美代子口演録) [2002年自閉症カンファレンス  口演録]

学校の怪談
その弐 漂流教室




これも中一の一学期、若葉新緑のころだった。





その朝もいつもと何らかわりなく、弁当を持って家を出た。


テレビでは連続テレビ小説「あしたこそ」をやっていた。
心なしか通学路はひとけがなくてひっそりしている。


一瞬日曜日かと錯覚しドキッとしたが、それなら朝の連続テレビ小説をやっているはずがない。







校門のところでやっと向こうから歩いてくる人間に遭遇し、ホッとする。
それは中年の家庭科教師だった。


「おはようございます」、

彼女に挨拶してから先に校門をくぐったが、入り口周辺には誰もいない。




そればかりではない。下駄箱にも誰もいないし、その先に見える校庭も無人だ。

どういう事なのだろう。




上履きに履き替え一年二組の教室に向かったが、途中の廊下にも誰もいない。
両側の教室からも人声がしない。



予想していた通り、一年二組の教室にも人っ子ひとりいない。



しばらく自分の机で呆然としていたが、仕方ないので帰ることにした。









廊下をとぼとぼ歩いていると、突然気が付いた。
あーっ、今日は運動会だ!




何かに気を取られて忘れていた訳ではなかった。
うっかり忘れていたというならまだ救いがある。

今日が運動会だということに、たった今気が付いたのだ




そう言えば先週来、学校全体がザワザワガヤガヤと落ち着かなかった。



すなわち創作ダンスの通し稽古やら、ホームルームで配られたゼッケン、
揃いの鉢巻き、観客席の割り振り、ガリバン刷りのお知らせの数々、
突如として校庭に出現した巨大なベニヤ板のポスター数枚、




ダメ押しで「あしたお弁当どうしようかなあ」という帰り際の友人の不可解な独り言。
これらの意味が、突如として統合されたのだ。






今日は運動会なのだ。



さあ大変だ。運動会はよそのグラウンドを借りて行われる。
私は急いで家に駆け戻り、体操服に着替えると、支給された鉢巻きをしめ、
ゼッケンとそれを縫いつける為の針と糸、弁当を持ち、
驚く母親に説明するのももどかしくグラウンドに向かった。





15分ほど走りに走り、やっと着いたときには吐きそうになっていたので、
「気分が悪くて遅れました」という言い訳が居ながらにして強い説得力を持った。



開会式はとっくに終わっており、競技が始まっていた。








     そして、静かな日常が戻ったある日。


家庭科の時間、みんなはミシンを踏んでいた。




突然「ちょっと来てくれる」、

あの日校門で出会った家庭科教師が手招きするではないか。

私は血の気が引いた。




てっきり運動会の事で怒られるのだろうと思い、クラゲ状態になって漂って行くと、
教師はやさしく「あなたのおうち遠いの?」と聞く。



安心した私が「いいえすぐ近くです。そこをまっすぐ行って信号渡って、五分くらいです。」
と詳しい道順を教えると、次は「あなた体弱い?」と聞く。



「いいえ」と答えると、今度は「あなたのおうち、躾けは厳しい?」と聞くので、
「そんなに厳しくないです」答えると、教師は「・・・はい、いいわよ」と解放してくれた。





さっぱり訳がわからない





     そして、又静かな日常が戻ったある日。




私は二年生になっていた。


家庭科の授業の真っ最中、同じ教師が、突然「あなた太ったわよねえ」と言う。

教師の言う通りで、二年生になって急激に太ったので「はい」と言うと、
「かわいくなったわ、ねえ」とみんなに同意を求める。

みんなは大笑いするし、さっぱり訳がわからず








教師も「運動会の日にセーラー服で学校に来た変な子」の謎解きに
二年越しで苦しんでいたに違いない。



漂流教室

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解説 漂流教室 [解説 美代子口演カンファレンス 2002]

学校の怪談
その弐 漂流教室

これも中一の一学期、若葉新緑のころだった。
その朝もいつもと何らかわりなく、弁当を持って家を出た。
テレビでは連続テレビ小説「あしたこそ」をやっていた。
心なしか通学路はひとけがなくてひっそりしている。
一瞬日曜日かと錯覚しドキッとしたが、それなら朝の連続テレビ小説をやっているはずがない。

注記:
   私達も失敗をしたくてしている訳では無い。キチンとテストの時の失敗を糧にこうやって
   テレビ小説が放送していた事を思い出して、自分の行動が不適切でない事を確認している。
   
   しかし、本人(美代子)はまだ気付かない。

校門のところでやっと向こうから歩いてくる人間に遭遇し、ホッとする。
それは中年の家庭科教師だった。
「おはようございます」、
彼女に挨拶してから先に校門をくぐったが、入り口周辺には誰もいない。
そればかりではない。下駄箱にも誰もいないし、その先に見える校庭も無人だ。
どういう事なのだろう。
上履きに履き替え一年二組の教室に向かったが、途中の廊下にも誰もいない。
両側の教室からも人声がしない。
予想していた通り、一年二組の教室にも人っ子ひとりいない。
しばらく自分の机で呆然としていたが、仕方ないので帰ることにした。
廊下をとぼとぼ歩いていると、突然気が付いた。
あーっ、今日は運動会だ!
何かに気を取られて忘れていた訳ではなかった
うっかり忘れていたというならまだ救いがある。
今日が運動会だということに、たった今気が付いたのだ
そう言えば先週来、学校全体がザワザワガヤガヤと落ち着かなかった。
すなわち創作ダンスの通し稽古やら、ホームルームで配られたゼッケン、
揃いの鉢巻き、観客席の割り振り、ガリバン刷りのお知らせの数々、
突如として校庭に出現した巨大なベニヤ板のポスター数枚、
ダメ押しで「あしたお弁当どうしようかなあ」という帰り際の友人の不可解な独り言。
これらの意味が、突如として統合されたのだ。

注記:
   小学校5年にもなると普通学級に通う中で「発達の障害」の子供は顕著になってくる。
   ほとんどは、ADHDに含まれる落ち着きの無い子、授業中もしゃべり続ける子、その他で
   数も多いし先輩教師も経験があるからそのノウハウは教師仲間で蓄積されている。

   その教師が、教師生活の中で巡り会うか会わないかの子供が「アスペルガー症候群」の子供で
   対処法などのノウハウは皆無。実績のある書籍も無い。

   そんな子供を受け入れてくれるのが医療機関。今では少数であるが小児発達専門の機関が
   ある様だ。
   そこに集まってくる子供はすべて発達障害かというとそうでは無い。

   今ここで「情報の統合が出来ていない」例を挙げた。
   私達を含む同じ様な子供はよく「トンチンカンな事を言う」。
   これは情報の統合方法が普通に発達した子供より遅れているからだ。
   経験と知識の積み重ねで多少は誤魔化し方が上手くなるが、基本的な部分は変わる事は無い。

   さて、小児発達障害の専門医に集められた子供の中には、別の障害を持つ子供も含まれる。
   それが、統合失調症、或いは統合失調症の前段階の子供だ。
   雰囲気は自閉症の子供と似通っているし行動様式だけを見れば区別が付かない

   特に、情報の統合が出来ていないと言う所は全く同じだ。しかし大きな違いがある。
   やがて成長し統合失調症の症状が出る子供は、統合できない情報の元が人、他人、人間にある。

   漂流教室の情報はすべて事柄で、それらを上手く統合出来ていないから運動会に繋がらない。

   一方統合失調症は「心」を持っているから、「私の噂話をしている」「私の悪口を言っている」
   さらに成長して進行すると、「外に出ると全員がこっちを見る」と言い出したりするが、
   すべて対象物が人間だ。

   さらに簡単に言うと、「生まれつき統合が出来ない」が私達自閉症であり、
   「生まれたときは統合が出来ていて心を持つが、やがて統合が緩み始める」のが統合失調症。

   実際、精神科医の問題として、統合失調症と自閉症の混同が問題視されているし、
   自称発達障害のブログを見ると、自分を統合失調症と認めたく無い人が殆どである。



今日は運動会なのだ。
さあ大変だ。運動会はよそのグラウンドを借りて行われる。
私は急いで家に駆け戻り、体操服に着替えると、支給された鉢巻きをしめ、
ゼッケンとそれを縫いつける為の針と糸、弁当を持ち、
驚く母親に説明するのももどかしくグラウンドに向かった。
15分ほど走りに走り、やっと着いたときには吐きそうになっていたので、
「気分が悪くて遅れました」という言い訳が居ながらにして強い説得力を持った。
開会式はとっくに終わっており、競技が始まっていた。

     そして、静かな日常が戻ったある日。
家庭科の時間、みんなはミシンを踏んでいた。
突然「ちょっと来てくれる」、
あの日校門で出会った家庭科教師が手招きするではないか。
私は血の気が引いた。
てっきり運動会の事で怒られるのだろうと思い、クラゲ状態になって漂って行くと、



教師はやさしく「あなたのおうち遠いの?」と聞く。
安心した私が「いいえすぐ近くです。そこをまっすぐ行って信号渡って、五分くらいです。」
と詳しい道順を教えると、

次は「あなた体弱い?」と聞く。
「いいえ」と答えると、

今度は「あなたのおうち、躾けは厳しい?」と聞くので、
「そんなに厳しくないです」答えると、

教師は「・・・はい、いいわよ」と解放してくれた。

注記:
   この辺は現役の教師に是非聞きたい所。我こそと思う方コメントを。
   この家庭科教師は運動会の当日に着替えもせず一人で登校したこの子供の事情を探ろうと質問。

   しかし、ここに私達自閉症アスペルガー症候群の特徴が出ている。

   1.意図を見抜きふさわしい返答をする。と言う事が出来ない。

     今、61才の私がこう書いていても、彼女の返答は満点でこれ以外の解答が思い浮かばない。
     つまり、教師の質問には何か別の意図があるだろうと理解は出来るが、
     その見えない意図(メタ言語)はそのまんま見えない。今でも見えない。

   2.きっと特徴があるはずだが、私には余りに正しい答えなので特徴を指摘出来ない。



さっぱり訳がわからない
     そして、又静かな日常が戻ったある日。
私は二年生になっていた。

家庭科の授業の真っ最中、同じ教師が、突然「あなた太ったわよねえ」と言う。
教師の言う通りで、二年生になって急激に太ったので「はい」と言うと、
「かわいくなったわ、ねえ」とみんなに同意を求める。
みんなは大笑いするし、さっぱり訳がわからず

注記:
   私も訳が分からない。恐らく教師は自身の中でなんらかの結論を得て、
   太った美代子を改めて遡上に挙げその健康振りを確認し、納得出来たんだろう。



教師も「運動会の日にセーラー服で学校に来た変な子」の謎解きに
二年越しで苦しんでいたに違いない。

漂流教室
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