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口の中が敏感? [飲み食い]

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「発達障害で感覚過敏で生きづらい」人の感覚過敏は、不思議な事に、
統合失調症の人が訴える感覚過敏と一致している事は前に書きました。






そして私に感覚過敏は無い。と言い切りました。しかし実は恥ずかしながら感覚の敏感性
思える事柄が幾つか私にも思い当たるのです。






一番生活上支障があり、悩みの種が口の中の事です。






私自身自覚したのが、小学2年の頃の健康診断。或いは小学1年生だったかもしれません。






体育館に集められ、順番に体重、身長と測定し、最後に口をお医者さんに見せます。看護婦さんが
「はーい。おおきく口をあけてね」と声を掛けると、お医者さんが、金属製のアイスの棒の大きいヘラ
(舌圧子)で舌を押さえノドの様子を見るのです。






ノドの赤味か、扁桃腺を見る検査なんですが、殆どの子供は舌が盛り上がって奥が見えません。
ですからその舌を金属のヘラ(舌圧子)でそっと押さえ奥を見ます。






皆問題なく順番が進みますが、私のところで突然止まります。何故か。私にはホンの少し、
触るか触らないかでも、とても耐えられません。舌圧子が僅かに触られる、或いは舌圧子の温度を
感じただけでも吐きそうになり、先生も何度も仕切り直して挑戦します。そのうち、口すら開けられ
なくなってきて、最後はくちびるを5ミリぐらい開けるのがやっとになってしまいました。






もうその頃には、上級生の診察が始まり周りには同級生は居ません。また子供の渋滞が起き始めたので、
ついに先生も諦め無罪放免になりました。






そうなんです。私は口になにかを入れると、すぐに吐きそうになるんです。歯ブラシを口に入れるのも
吐きそうになりますから、歯みがきも大嫌いでした。毎日我慢して歯みがきはしますけど。






自分でも健康診断の時に、自分だけが出来ず、後ろに子供の大渋滞が出来たのは分かります。
家へ帰ってから、カガミを見て口を開ける練習を何度も何度もしました。






練習の時、誰かからノドの奥が見えれば舌圧子で舌を押さえられないと教えてもらいました。
じゃあどうやったらノドの奥が見えるんだろう。今度はノドの奥が見えるようにする練習です。






なぜノドの奥が見えないかと言うと、舌が盛り上がっているから奥が見えないのです。

じゃあどうやったら舌が盛り上がらない様に出来るんだろう。鏡を見ながら何度も何度も舌を動かします。
私は自閉症ですから、どの位練習していたのか分かりません。兎に角出来るまでやっていました。
ではどうしたか。口を大きく開け、舌を平たくしたまま前に突き出す様にすると、舌が下がり
ノドの奥がよく見える事を遂に突き止めました。あくまで舌を平たくしたまま突き出す事が肝心です。






翌年、また健康診断の時期が来ました。準備は万端。新しいパンツも絶対はいていかないと笑われます。

当日、自分の順番が来た時看護婦さんに声を掛けられる前に、自分のタイミングで口を開きました。
「はい。OK」お医者さんは舌圧子を手に持っていたものの、覗き込むだけでOKを出してくれました。






「ヤッター、ヤッター」






舌の奥を何かで触られた日は、口も開くのが難しくなるし胃は強烈に縮まって、ずーっと吐きっぽく
なるし、イイ事がひとつもありません。もう健康診断はOKです。






でも口の中に関するエピソードは   まだまだつづきます。
【自閉症テレビ26】感覚過敏?アスペルガー


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感覚過敏のウソ [発達障害のウソ]

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「私は発達障害で感覚過敏です」



この中のドコにウソが隠されているか分かりますか?分かる人はマスタークラス。






1.発達障害と一言で言うが一体どの様な障害か。
  チック症なのか。
  DSM5で言う知能障害なのか。
  ADHDなのか。
  吃音なのか。
  ホンモノのLDなのか。
  それとも自閉症、自閉症スペクトルなのか。

  大体こう書いている人はその障害の詳細は知らずに書いていて、突っ込まれると
  「私はADHDの合併です」と言うのですが、なかなか自分から自閉症とは怖くて言えない様です。






2.自閉症スペクトルなら。
  自閉症、自閉症スペクトル、或いはアスペルガー症候群と診断されたなら、
  皆さんご存知の、「ココロの理論」の引っ掛けテストにまんまと引っ掛かり、
  「ココロが無い」「マインドが分からない」「マインドブラインドネスである」と
  判定されている訳ですから、


  「私は感覚過敏です」と言う主張をするには、
  自分自身の「マインド」感じ方を知り
  他の人の感じ方、状態を「想像」し、
  自分自身のマインドの量と他人が感じるであろう比較検討した結果、

  「私は感覚過敏です」 と初めて主張出来るのです。



  「マインドブラインドネス」で自分の「マインド」が分からない自閉症なら、
  上記の論理構成が矛盾だらけである事が分かります。






3.自閉症スペクトルなら。
  アスペルガーの子供は(私たち夫婦も含め)感想文が書けない。と言う特徴があります。
  これは、上記の「マインドブラインドネス」という特徴でもありますが、もう一つ。

  概念化が出来ない。と言う特徴があるからです。

  「感覚過敏」は概念です。

  「自閉症の子供が日差しを嫌って自分でカーテンを引く」これは事実文です。
  「彼は感覚過敏があるのでしょう」これはその行動を概念化した文章です。

  この辺の表現を明確に表したい所ですが、残念ながら私自身が概念を理解していないので
  未だに上手く表現出来ません。






  ここでアスペルガー症候群の成人の日常生活から「感覚過敏」に関する事を示すエピソードを
  書くとすれば、

  「なんか背中のタグが気になっちゃって、ハサミで切ったら余計切り口がえりに刺さって、
   気に入ってたけどあのシャツ捨てちゃった」とか、

  「なんだかズーッとあそこのドラッグストア嫌な感じだったんだけど、音量が大きいからかなぁ」
   とか、

  「あそこのソバ屋行くの止めよう。だってカビ臭いんだもん」とか言う事で、

  「私は感覚過敏なのでイヤーパットをして防止しています」なーんて言う人は別の疾患
  疑った方が良いのです。






  大体感覚過敏だったら、イヤーパッドをしていたり耳栓を耳に入れ続ける事の方が大変です。






  不思議な事に正常な人は、それらしいウソの方が気持ちが良いらしいのです。



【自閉症テレビ14】感覚過敏ADHD想像力


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発達障害ごっこの陰で [発達障害のウソ]

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発達障害になりたがる人が多い(みたい)。さらに発達障害グレーゾーンで生きづらければ診断も
必要無いから尚イイらしい(みたい)。






発達障害と言っても、自閉症から知能障害チックADHD他その症状は千差万別なのに、彼らはその障害
が良いのでは無く「発達障害」で無くてはいけないらしい。






発達障害なら、時にはコミュニケーションに難があり、時にはADHD合併で片付けが出来ず、時に感覚
過敏で困るからいろんなクレームを付けられる。






当事者の集いも多く存在しているみたいで、中には発達障害の診断を受け、障害者手帳2級を貰い
カミングアウトして当事者活動をしている(らしい)。






ここまで来ても、ネットライターや出版社の担当者は分からないらしいが、このブログを覗き込む
自閉症、自閉症スペクトル、アスペルガー症候群等のホンモノを知る人なら、こんな馬鹿げた
「発達障害ごっこ遊び」にすぐ気が付くだろう。






私が嫌な気持ちを持つのは、「発達障害者ごっこ」をしている連中のウソに対してでは無い。






仮にココで発達障害と仮定する。

私も妻もアスペルガー症候群だが、簡単に障害者手帳は貰えない。私はアスペルガー症候群と鬱病。
妻はアスペルガー症候群と強迫性障害。先ず、初診の証明の為のクリニックへお願いして、診断書及び
所見、そして初診日を証明する書類それらを全て揃え、転院の事実を全て証明。さらに現在の病院の
所見と意見書を添付し、役所の福祉課へ提出。不備がある度に書類は送り返され、訂正印を押して書類
の再提出。






そこまでしても、やっと手帳が取れたのは1年後。妻に至っては1年半後にようやく手帳を貰えた。
そのようやく取れた手帳は、「精神障害者手帳 3級」だ。






メリットと言えば、申告すればNHKの受診料を免除して貰えるぐらい。損得を考えると、2年ごとの
手帳の更新とそれに伴う診断書作成に2人で2万円弱。差し引き赤字か?






そんな3級の精神障害者手帳でも、私たち夫婦にとって「ニセモノ」と言われ続けてきた私たちを
証明するアイデンティティーそのものだから、途中で何度も何度もくじけそうに
なり、投げ出したくなっても、私は「妻のため」妻は「私のため」と本当に歯を食いしばり、必死に
なってなんとか手帳を貰えるまで書類を揃えきった。






この大変さはやった人しか分からない。






一方、発達障害ごっこの人達は、まるでJRの窓口で定期でも買う様に障害者手帳それも2級を貰う。






そんな訳無い。彼らの陰には両親が居る。若い頃から病院へ付き添った、恐らく母親が
病院の窓口で相談し、診断書を貰い、役所でも書類を貰い、役所でもアドバイスを受け、病院でも
アドバイスを受け、子供の将来を考え、必死になって貰ったのが精神障害者手帳の2級だろう。






精神障害者手帳2級となれば、すぐ国民年金の精神障害者手当に繋げられる。両親はまた必死でその
手続きも終え、ようやく毎月(2ヶ月に一回振り込み)障害者年金を貰えているんだろう。






私は、「発達障害者ごっこ」の話をネットで読む度に、その陰で子供の将来を心配して必死にかけずり
回ったであろう親の姿を「想像」している。






そんな、家族の心配を余所に、病識の無い統合失調症の患者をキティちゃんと呼んで利用している
連中に怒るのだ。

本当に許せない






医学分類上
知能障害は F70-F79 知的障害<精神遅滞>
ADHDは  F90-F98 小児<児童>期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(ICD10準拠)

ADHDを情緒障害から発達障害へ知能障害発達障害へ
創価学会が進める言葉狩り選挙運動か?



【自閉症テレビ15】統合失調症と自閉症の謎1


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グレー理論の逸材?ハッペ [発達障害のウソ]

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自閉症グレーゾーンの主張をする杉山医師辻井教授

以前二人の誌上座談会で「今後の自閉症理論をけん引する逸材」とべた褒めしていたのが、
このフランチェスカ・ハッペ。

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「自閉症の心の世界」   星和書店   フランチェスカ・ハッペ






フランチェスカ・ハッペはこの本の事を「本来目的としている読者は、私のように自閉症の謎に
魅了された、心理学やそれと関連する領域の学生や大学院生です」と紹介しています。






ただ、心理学が医学と密接に繋がっている英国と文学部に併設されている日本とは状況が異なるようで、
非常に、ロジカルであり、理系の私とも非常に親和性のある論理構成になっています。






日本でも専門医以外の医者、例えば小児科医であったり他の科目の医者が中には精神科医も、
「自閉症スペクトラムが普通の人に繋がっている」と明らかな誤解
している例が見受けられますが、英国でも研究者として同じ悩みがある様です。

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ハッペは、ここで
自閉症」は正常な連続体の一端位置していない。とハッキリ明示しています。






杉山先生や辻井先生は論文を読んでいるのでしょうか。



【自閉症テレビ12】見て分かるアスペルガー1


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解説 えんま大王3 [2002年自閉症カンファレンス講演会]

解説学校の怪談
この話は、カンファレンスで美代子が口演会で話した事です。
ブログでも公開したのですが、再三のブログ強制削除のどさくさで、テキストデータも紛失して
いましたが、今回手入力で復活させました。
なぜこの文章を葬りさろうとしたのか今以て謎ですが、改めて読んで見ると、
私達のレベルの自閉症つまりアスペルガー症候群の特徴がギッシリ、濃密に詰まっているので
さらに分かり易く解説する事にします。
本当に極少数のアスペルガー症候群の子供に接し、何か不思議な感覚を確かめたくてこのサイトに
辿り着いたさらに少数の教育者に向けて書きます。




解説 えんま大王 (解説えんま大王1から読んでね)

春なお浅い中一の一学期、英語の時間だった。
授業中、ふいに一年二組の教室に不気味な静けさが漂い、
見渡せば、私以外のクラス全員が背中を丸め、一心に何かに取り組んでいる。
注記:緊張による五感の喪失 聞こえていない
   一次反抗期をやり過ごし、小5以降の「ある程度結果を見越した節度ある行動」を理解出来ずとも
   なんとか誤魔化した小学時代。
注記の注記:
  一次反抗期前の低学年の時には、おとなしく従順であれば全く問題になる事が無く、
  時に子供同士のけんかがあっても、おもいつく限りの罵り合いをするだけで終わる。
  一次反抗期を迎えると言う事は、自我が育ち社会性が飛躍的に伸びる事で、グループ化も始まり
  特に女子生徒同士での駆け引きが始まると言う。
  自我が無い(自我を持つ事が出来ない)マインドブラインドネス、知能の高い自閉症の場合、
  まずこの時点で周囲と差が付くのだが、知能が高くさらに成績が良ければ、その事だけで
  許されなんとか生き残る事が出来る。
  小学5年生になると、さらに自我が成長し自己の行動について意識出来る様になる。
  私が5年生の道徳の時間、ある教育番組を見せられた。
  それは、家の事情で新聞配達をしている子A君が居る。
  ある日A君が学校で新聞配達をしている事を大変褒められた。
  それをうらやんだ友達B君が自分も新聞配達をやると張り切って始めた。
  しかし思いつきで始めただけで、途中で嫌になるし、適当に配達したら新聞が水に濡れ、
  大目玉をくった挙げ句B君はクビになった。
  さて、みなさんはこれを見てどう思いますか。B君の事をどう思いますか。
  と言う課題。もちろん子供たちは
  「仕事を途中でほおり投げると迷惑がかかるのでいけないと思います」等当たり前の事を答え、
  私も同様だ。
  しかし、私の間抜けな所はその後にある。勢い勇んで家に帰った私は母にこう告げた。
  「おかあさん!わがはい新聞配達やる!」
  「新聞配達?どーして」
  「家のためにお金を稼ぐよ!」
  「お金稼ぐって言ったって、トールおこずかい貰ってるじゃ無い」
  「じゃあお小遣いはそれで稼ぐよ」
  「大変だよ。朝4時には起きなきゃダメなんだよ。朝起きれる?」
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そーか」
  先生が道徳の時間を使って番組を見せ、それをテーマにみんなで議論しながら考えさせたのに、
  勉強は出来ても全く分かっていない私
  実はこのエピソードもそのまんま。ビデオ画像の様に記憶していただけで理解してた訳じゃ無い。
  自分が当時驚くほど理解していなかった事を理解出来たのは、45過ぎ50才ごろ盛んに妻と
  討論を交わしていたさなかに気付いた事なのだ。
  もし、妻が居なくて文献だけで自閉症を理解しようとしていても、自分の事であるが故に
  未だに理解していなかったかもしれない。
  それほどマインドブラインドネスと言う事は凄い?酷い障害なのである。



   中学進学はさらに大きく環境が変化し体も変化する時期。
   本人にとって異常な緊張が続き、時にその緊張が過ぎて指示が耳に入らない。
   私の場合は、真剣で勉強が好きなのに入学一週間で授業中に居眠りしてしまった。
   以降、毎日の様に居眠りを繰り返し、「中一で居眠りする奴は始まって以来」と言われた。

注記の注記:
  話が耳に入らない、話しかけられても気付かない。これはだれにでもある事だろう。
  その時どうしたのと聞くと「ちょっと考え事」「くたびれてボーッとしちゃった」
  「ヒト」であれば、こういう答が返る事が多いし実際そうなんだろう。
  これこそが、マインド(心、自分の状態)であり自我であり、自我があると言う事なのだ。


  しかし、私達の場合、合図を予測した上でその合図を待っている状態
  勉強が好きで集中して、何一つ聞き逃さず取り込もうとしている状態、
  にもかかわらず、それを取りはぐれてしまう。
  そして、なぜその求めている情報を、ただ一つの情報を逃してしまうか、逃してしまったのか
  未だ理解出来ない事、これこそがマインドブラインドネス自我が無いと言う状態なのだ。 


  現在は、知能の部分、知識の部分を使って、過去の自分を見て「過度の緊張」で聞こえなかった
  のだろう、と概念化してはいるが、あくまで知識で積み上げた結果であり自覚したモノでは無い


  ヒトであれば、誰もが瞬時無意識下で「判り答えられる事」が、
  時間と知識と経験の積み重ねでしか理解出来ない。
  それがマインドブラインドネスアスペルガー症候群であり自閉症なのである。


  「私は自分がアスペルガーと知り全てが理解出来ました。そして感覚過敏だったのです」

  なーんて、自分の事を簡単に理解出来て、概念化出来るならもうそれで十分立派な「ヒト」であり
  自閉症が治った人なのだ。

  それ程自閉症アスペルガー症候群と言うのは自我の無い概念が理解出来ない酷い障害
  なのだ。


当時の区立中学は、小学校ですごく出来た子も、
普通に出来た子も、普通に出来なかった子も、
まったく出来なかった子も、悪ガキも真面目な子も、一緒くただ。
「えっ?」櫻井さんが迷惑そうに顔を上げる。
「ねえ、何してるの」私は小さな声で繰り返す。
注記:コマンド再取り込みの必要性
   ネット情報の発達障害は「※※だから発達障害」とすこぶる簡単だが
   現実の自閉症は違う。
   妻は一つの情報に一つの事柄の関連を見つけ、さらに次の関連を見つけ出す。
   常に一つの事を深く掘り進めるのだが、間違いを知ったときにはふりだしに戻る。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   一方私は全ての関連情報を同列に集めその中から選び出すという事しか出来ない。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   情報というビー玉を一個ずつ並べ続けるのが妻の手法であり、
   ひたすらビー玉を集め続けるのが私の手法である。
   全く違う事をやっているが、結局大量のビー玉を集めていると言う結果だけは同じになる。
   大量のビー玉を持っていると概念付けるとこれが「アスペルガー症候群」と概念化出来る。
   しかし、その表出、あらわれ方が全く違う。この違いは専門書にはあるがネット情報には無い。
   私もこの様な場面は日常だったが、すぐに周りの様子や鉛筆の先を盗み見て判断し同調する。
   妻の場合は、「指示を守る」というコマンドが生きているから、その具体的指示をもう一度 
   確認しなければ行動に移せない。それが、誰かに聞いて確認するという行動を導き出す。
   「アスペルガーにはこういうアドバイス」と言う話はたった二人私達夫婦の例を見ても
   あらわれ方が逆方向、全く違うのでほとんど役に立たない事が分かる。

櫻井さんはセーラー服の袖でノートを囲い込みつつ
だから何してるって何?」と声が大きくなったその瞬間、
「そこの二人!廊下に立つ!」
数分後、男性教師が様子を見に廊下に出て来た。
手には黒いえんま帳。
「私は話しかけられただけです」私の方を見遣り、自分にはまったく非がない事を主張する櫻井さん。
櫻井さんの鋭い口調に教師は一瞬うろたえたものの、
「授業中は話しかけられても答えない!櫻井は入ってよし!」と威厳を保ち、
えんま帳は開かなかった。
私はしばし無言でにらまれた後、
「口は災いの元」と言われ、えんま帳に何かしっかり付けられる。
未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまいである。
注記:集団ルールの確認
   未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまい、と言うのは話のオチではなく、
   本当に解ってない話であり、口演した43才時点でも無く、現在の62才の時点でも判っていない
   実は私も中3の時「お前は転校生だから内申点0だからな」と言われていたが、これも61才に
   なった今でも未だにわからない話なのだ。
   これは私の憶測だが、集団に属している以上得ていなければならないルールは無数にある。
   上記のエピソードもその一つに過ぎないのだが、全く重要だと感じない考えない私達には
   不必要な情報であるので、その危機をやり過ごしてしまえば、もう関係の無い事になる。
   この特徴を、現在は「注意欠陥」と片付けられてしまうのだが、注意欠陥で情報を逃す事と、
   元々なんの価値も重要性も必要性も感じず、失った情報を得ようともしない事とは、
   根本的に違う。
   この様に年齢を重ね経験を重ねても分かる術をもたない、持てないのが私達自閉症なのである。
   これをして、生まれつきの障害。目で見て分からない障害と言われる所以なのだ。
えんま大王
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つづく

【自閉症テレビ14】感覚過敏?


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解説 えんま大王2 [2002年自閉症カンファレンス講演会]

解説学校の怪談
この話は、カンファレンスで美代子が口演会で話した事です。
ブログでも公開したのですが、再三のブログ強制削除のどさくさで、テキストデータも紛失して
いましたが、今回手入力で復活させました。
なぜこの文章を葬りさろうとしたのか今以て謎ですが、改めて読んで見ると、
私達のレベルの自閉症つまりアスペルガー症候群の特徴がギッシリ、濃密に詰まっているので
さらに分かり易く解説する事にします。
本当に極少数のアスペルガー症候群の子供に接し、何か不思議な感覚を確かめたくてこのサイトに
辿り着いたさらに少数の教育者に向けて書きます。




解説 えんま大王 (解説えんま大王1から読んでね)

春なお浅い中一の一学期、英語の時間だった。
授業中、ふいに一年二組の教室に不気味な静けさが漂い、
見渡せば、私以外のクラス全員が背中を丸め、一心に何かに取り組んでいる。
注記:緊張による五感の喪失 聞こえていない
   一次反抗期をやり過ごし、小5以降の「ある程度結果を見越した節度ある行動」を理解出来ずとも
   なんとか誤魔化した小学時代。

注記の注記:
  一次反抗期前の低学年の時には、おとなしく従順であれば全く問題になる事が無く、
  時に子供同士のけんかがあっても、おもいつく限りの罵り合いをするだけで終わる。


  一次反抗期を迎えると言う事は、自我が育ち社会性が飛躍的に伸びる事で、グループ化も始まり
  特に女子生徒同士での駆け引きが始まると言う。


  自我が無い(自我を持つ事が出来ない)マインドブラインドネス、知能の高い自閉症の場合、
  まずこの時点で周囲と差が付くのだが、知能が高くさらに成績が良ければ、その事だけで
  許されなんとか生き残る事が出来る。



  小学5年生になると、さらに自我が成長し自己の行動について意識出来る様になる。
  私が5年生の道徳の時間、ある教育番組を見せられた。


  それは、家の事情で新聞配達をしている子A君が居る。
  ある日A君が学校で新聞配達をしている事を大変褒められた。
  それをうらやんだ友達B君が自分も新聞配達をやると張り切って始めた。
  しかし思いつきで始めただけで、途中で嫌になるし、適当に配達したら新聞が水に濡れ、
  大目玉をくった挙げ句B君はクビになった。

  さて、みなさんはこれを見てどう思いますか。B君の事をどう思いますか。

  と言う課題。もちろん子供たちは
  「仕事を途中でほおり投げると迷惑がかかるのでいけないと思います」等当たり前の事を答え、
  私も同様だ。



  しかし、私の間抜けな所はその後にある。勢い勇んで家に帰った私は母にこう告げた。
  「おかあさん!わがはい新聞配達やる!」
  「新聞配達?どーして」
  「家のためにお金を稼ぐよ!」
  「お金稼ぐって言ったって、トールおこずかい貰ってるじゃ無い」
  「じゃあお小遣いはそれで稼ぐよ」
  「大変だよ。朝4時には起きなきゃダメなんだよ。朝起きれる?」
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そーか」



  先生が道徳の時間を使って番組を見せ、それをテーマにみんなで議論しながら考えさせたのに、
  勉強は出来ても全く分かっていない私



  実はこのエピソードもそのまんま。ビデオ画像の様に記憶していただけで理解してた訳じゃ無い。
  自分が当時驚くほど理解していなかった事を理解出来たのは、45過ぎ50才ごろ盛んに妻と
  討論を交わしていたさなかに気付いた事なのだ。


  もし、妻が居なくて文献だけで自閉症を理解しようとしていても、自分の事であるが故に
  未だに理解していなかったかもしれない。
  それほどマインドブラインドネスと言う事は凄い?酷い障害なのである。





   中学進学はさらに大きく環境が変化し体も変化する時期。
   本人にとって異常な緊張が続き、時にその緊張が過ぎて指示が耳に入らない。
   私の場合は、真剣で勉強が好きなのに入学一週間で授業中に居眠りしてしまった。
   以降、毎日の様に居眠りを繰り返し、「中一で居眠りする奴は始まって以来」と言われた。


当時の区立中学は、小学校ですごく出来た子も、
普通に出来た子も、普通に出来なかった子も、
まったく出来なかった子も、悪ガキも真面目な子も、一緒くただ。
「えっ?」櫻井さんが迷惑そうに顔を上げる。
「ねえ、何してるの」私は小さな声で繰り返す。
注記:コマンド再取り込みの必要性
   ネット情報の発達障害は「※※だから発達障害」とすこぶる簡単だが
   現実の自閉症は違う。
   妻は一つの情報に一つの事柄の関連を見つけ、さらに次の関連を見つけ出す。
   常に一つの事を深く掘り進めるのだが、間違いを知ったときにはふりだしに戻る。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   一方私は全ての関連情報を同列に集めその中から選び出すという事しか出来ない。
   便利な事もあるが、不便な事の方が多い。
   情報というビー玉を一個ずつ並べ続けるのが妻の手法であり、
   ひたすらビー玉を集め続けるのが私の手法である。
   全く違う事をやっているが、結局大量のビー玉を集めていると言う結果だけは同じになる。
   大量のビー玉を持っていると概念付けるとこれが「アスペルガー症候群」と概念化出来る。
   しかし、その表出、あらわれ方が全く違う。この違いは専門書にはあるがネット情報には無い。
   私もこの様な場面は日常だったが、すぐに周りの様子や鉛筆の先を盗み見て判断し同調する。
   妻の場合は、「指示を守る」というコマンドが生きているから、その具体的指示をもう一度 
   確認しなければ行動に移せない。それが、誰かに聞いて確認するという行動を導き出す。
   「アスペルガーにはこういうアドバイス」と言う話はたった二人私達夫婦の例を見ても
   あらわれ方が逆方向、全く違うのでほとんど役に立たない事が分かる。

櫻井さんはセーラー服の袖でノートを囲い込みつつ
だから何してるって何?」と声が大きくなったその瞬間、
「そこの二人!廊下に立つ!」
数分後、男性教師が様子を見に廊下に出て来た。
手には黒いえんま帳。
「私は話しかけられただけです」私の方を見遣り、自分にはまったく非がない事を主張する櫻井さん。
櫻井さんの鋭い口調に教師は一瞬うろたえたものの、
「授業中は話しかけられても答えない!櫻井は入ってよし!」と威厳を保ち、
えんま帳は開かなかった。
私はしばし無言でにらまれた後、
「口は災いの元」と言われ、えんま帳に何かしっかり付けられる。
未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまいである。
注記:集団ルールの確認
   未だにあのときみんなが何をしていたのかわからずじまい、と言うのは話のオチではなく、
   本当に解ってない話であり、口演した43才時点でも無く、現在の62才の時点でも判っていない
   実は私も中3の時「お前は転校生だから内申点0だからな」と言われていたが、これも61才に
   なった今でも未だにわからない話なのだ。
   これは私の憶測だが、集団に属している以上得ていなければならないルールは無数にある。
   上記のエピソードもその一つに過ぎないのだが、全く重要だと感じない考えない私達には
   不必要な情報であるので、その危機をやり過ごしてしまえば、もう関係の無い事になる。
   この特徴を、現在は「注意欠陥」と片付けられてしまうのだが、注意欠陥で情報を逃す事と、
   元々なんの価値も重要性も必要性も感じず、失った情報を得ようともしない事とは、
   根本的に違う。
   この様に年齢を重ね経験を重ねても分かる術をもたない、持てないのが私達自閉症なのである。
   これをして、生まれつきの障害。目で見て分からない障害と言われる所以なのだ。
えんま大王
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つづく

【自閉症テレビ24】社会性豊かなASD


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