「発達障害は早期療育で改善
「発達障害が疑われたら早い療育を」






現実に障害児に関わっている人は、安易にこんな事を言うとは思えませんが、世の中には、
特にネット上ではこんな宣伝文句が踊っています。






実は、これも宣伝する側のことばのすり替え都市伝説です。






前回言いましたが、ローナ・ウイングはまず早期診断を、その書籍の中
何度も何度も訴えています。



それは、自閉症児の側の問題もありますが、その子供と共にある親の対処の仕方によって、
子供を含めた家族の日常生活の質に違いが出てくるからです。






1才未満でも、「何か変」と親も分かるカナー型の子供から始まって、自閉症児は、その知能の差、
受動型、積極奇異型、によって親が「チョット違う」と気付くまで大きく差が出て来ます。






子供の方が学校での生活に疲れ、自分自身が違うのでは無いかと悩みを持つまで
親が気付かない場合もあるでしょう。






いずれにしても、何か問題の兆しが出たら、一刻も早く診断を受けて下さい、と言うのが
ローナ・ウイングの主張です。






そして、成長した「ワルガキ」がどうにも言う事を聞かない時、親としてどう対処すべきか。
多くの実例を基に、その対応法が明記されています。






それらは実績に基づいて積み重ねてきたノウハウですから、現役のアスペルガー症候群の私が見ても、
「ああ、そう言われれば納得出来る」と言うモノです。






その中で特筆すべきは「取り引き」をしてはいけないと主張している部分です。
「取り引き」とは私の言葉ですが、ウイングは「褒美と罰、行動マネジメントの技法」
と表現しています。






そして、この問題についてはp140から詳しく書かれていますから、読んで見て下さい。






このウイングの主張、早期診断は、多くの精神科医も認めているようですが、これをうまくすり替えて、
早期診断をすっとばし、発達障害と思ったら早期療育という都市伝説だけが流布されているのです。






まず診断。診察診断まで時間がある様でしたら、この本を読んで対応法を見てみて下さい。



【自閉症テレビ3】早期発見自閉症