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指で指す意味 [見る]

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私が物理現象の一つとして指差しを理解したり、
仲間とおぼしき工員さんが独自の解釈法を編み出している中、
知能が高いはずの妻が、全く指差しに意味を見出す事無く
必要性も感じないまま大人になったのは何故でしょう。




それは、その生育環境にあると私は考えています。




以前にも書きましたが、妻の母親は、妻よりも
より自閉症の特徴が色濃い人でした。




妻の実家に遊びに行くと「扇風機つけようか」
と扇風機を回してくれるのですが、
扇風機はあさっての方向を向いています。




風が直接肌に当たるのが嫌いなので、
空気の循環の為に扇風機を回しているのかと
思っていましたが、実は違いました。




「そう言えば、扇風機の風を向けるの苦手なんだ」
妻が突然呟きます。
「房江さん(義母)も全然扇風機の向きが分からなくて
よくヨッちゃん(義父)に怒られてたよ」




言われてみれば、扇風機の風の向きを決めるのと、
指差しは考え方方向の出し方が共通しています。




逆に言えば、扇風機の風の向きを適切に出来ないと
言う事は、指差しも出来ないという事です。




そんな母親の元で育った妻は、指差しの意味や
指差しが出来ない事を考えさせられた事が無かったのでしょう。




成長し、大人になっても指差しの必要性を感じた事が無いので
その重要性についても、全く無頓着でした。


つづく・・・



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指を指すと言う事 [見る]

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★「ほらっ、あれ見て」
妻★は知能があるので、人並みに指を指す事があります。




しかし、その指差しは、他者とのコミュニケーションツールとして
使いこなされて来たモノでは無く、
多分、今まで評判は良くなかったからでしょう。
私と二人きりの時に、希に使うしぐさ(ツール)でした。




★「ほらっ、あれ」
妻★の指はあらぬ方向を向いています。





生まれ育った家庭の中ではあまり使い道の無かった指差し。
しかし、「指差し」と言う言葉は理解していますし、
「指を指す事」の意味合いも十分に理解しています。





しかし、字義通り理解している事と、コミュニケーション
ツールとして使いこなせる事は別です。





独自の解釈をして理解していました。






それは、この様な解釈です。
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それは、自分が見えている景色のその教えたいモノを
指で押さえるのです。






これは自閉症児が一番多く起こす間違い。
自分が考えている事と同じ事を、目の前に居る人も考えている
と言う根源的な特性も含まれた指差しなのです。



つづく・・・




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出来てる指差し [見る]

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ほらあれ、あれ。




妻が指差した通りを見たとすれば空になります。

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だから、今まで多くの友達は
「・・ああ・・そう」と適当な相づちを打っていたのでしょう。




妻も指差しをしても誰も分かる人が居ないから
「たまたま気付かなかったんだ」
と考えていたフシがあります。




それで、妻★は何の疑問も持たず齢を取ったのですが、
ある日突然、大発見をしたかの様に部屋に飛び込んできました。




★「ねえねえ、自閉症って指差しが出来ないんだって。知ってた?」

◎「知ってるよ。」

★「ホント?ホントに知ってる?指差し出来ないのに知ってるの?」
★「知らないのに、知ってるフリしてるんじゃないの?」

◎「何言ってるんだよ。知ってるよ。」
◎「知ってるし、オレは出来るモン。出来ないのはヒヨコだよ」

★「えー!ウソーーー。ひよこ指差し出来るよ!知らないのー!」




実際には、遠慮と気遣いで成立していた指差しによる
コミュニケーション。




本人はずっと指差しによるコミュニケーションが成立していたと
思い込んでいたのです。



つづく・・・



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指差しとSAM [見る]

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妻本人はずっと指差しによるコミュニケーションが成立していたと
思い込んでいたのです




それから、妻が考える指差し。私が考える指差し。
指差しとはどう言う事か。
普通は幼児でさえ無意識に出来るという事実。
妻の指差しがいかに他の人に理解されないかと言う実例。
妻の指差しよりも私の指差しの方が他人に理解される事。




マインドブラインドネスの理論をも含みながら、
自閉症児が指差しをしない事。
なぜ私が自閉症なのに指差しが出来るのか。
共同注視とはどう言う事か。
つまり、行き着くところはSAMを獲得出来ていないからなのか。




「やっぱりSAMなんだよー」
指差しをネタに相当な時間を費やし論議を重ねました。
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つづく・・・




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ゆびさしのはじめ [見る]

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「やっぱりSAMなんだよー」

半信半疑ながら、私の指差しの理論?に納得した妻。





それから、指差し講座がたびたび開かれる様になりました。


基本は私が導き出した、指差しの理論
理論と言うより簡単な理屈ですが、大多数に通用するので
これで大まかな所は間違い無いでしょう。
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妻の指差しで一番違うところは、指差しの指と腕の使い方。

先ず指、目の前にある画像を人差し指の腹で押さえていたので、
常に指は上を向いています。
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腕も画像を押さえやすく肘が曲がっていたので、
腕をまっすぐ伸ばす事、そしてそれに沿う様に指を指す事。




先ずここから始めました。




つづく・・・



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ゆびさしごっこ [見る]

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さて理屈で言ってもなかなか出来ません。

そこで、先ずは細く1メートルぐらいの棒を用意。
その細長い棒を手で掴み、人差し指を伸ばして
人差し指の腹を棒に沿わせます。




このまま、指差ししたいモノを棒で指し示します。




「えー!こんな方向にあるのーー!」
「おかしいよー。こっちじゃないのーー」
「変だよ-。ホントにこっち?こっちで正しい?」
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どうも空間の立体感覚も、腕の向きと大分違う様で、
自分自身が如何に指差しが出来なかったか実感出来たようでした。




この実験の最中に、面白い事が分かりました。



つづく・・・



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見ないゆびさし [見る]

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指差しゲームでおおよその理屈と雰囲気は体感出来ましたが、
実際に使いこなせる迄にはなりません。



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覚悟を決めて狙いを済まし、
相手の反応に目を凝らしながらやる指差しは
まあなんとか使えますが、




やはり生まれつき無い能力なので、
もう50を過ぎた年齢になってから憶えても
日常使いこなすツールにまではなりませんでした。




指差しゲームをしている時に、妻★が突然目をつぶって、
指差しを始めました。




★「どお?合ってる?」
◎「合ってる合ってる」
★「次は?」
◎「合ってる合ってる」
★「これは?」
◎「合ってる合ってる。なんで合うんだ?」


★「指差し出来るんだよ。ねー出来るでしょ?」
★「へへ・目をつぶると出来るんだよ。凄いでしょ」



つづく・・・



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