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冬の日差し [見る]

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2022年5月14日更新

部屋に差し込む冬の日差しは自然の恵みだ。
誰もがその日差しに癒やされ、実際に遠赤外線効果も認められる。



私も、冬の朝は少しでも太陽の恵みを部屋の中に取り込もうとブラインドを開ける。



すると、妻がすぐブラインドを閉じてしまう。
「なんでブラインド閉めるの?」「だって、まぶしいんだもん」



このやり取りは、結婚して以来延々30年くり返してきた。「なんでかなーー」
58才で失職し、以来就職出来なかったので、
妻の行動を観察していてやっと原因が分かった



「感覚過敏」じゃあ無いよ。
自称自閉症だとここで「私は感覚過敏だったのです」となるんだけど、ココはリアルの場








妻が、冬の日差しが差し込んでいる部屋に入ると、まるで囚われた様に日差しを見つめる。
それも、日が差したところを見るのでは無く、太陽の方向に顔を向け、じっと見ている。



「まぶしいよ。まぶしいよ」
そりゃ、そんなに太陽の方を見上げたらまぶしいよ。まぶしいに決まってるじゃん。
まぶしいどころか、網膜が焼けちゃうよ。



「日が差している時は、反対側を見るとイイよ」
「日が差している時は、背中や腰を向けてごらん。あったかくて気持ちイイよ」



どんなに、代替えの方法を伝えても、絶対納得しない。そりゃそうだ。私も妻も自閉症だ。

結局、ブラインドの角度を調整して、お互い妥協できる様にした。



冬の日差しがまぶしくて許せない妻だが、直射日光の中でも平気で野良仕事をする。
一旦外へ出ると全く日差しのまぶしさは気にしないし気にならない。
これが、自閉症のリアルなんだ。








が冬の日差しをまぶしいと言うのは、どうも「明暗差」にある様だ。
明暗差が強い部屋に入ると、普通は目を守るためにも、無意識に暗い所を見るようにする。
明るい所を見ると目がつぶれちゃうからね。



しかし、妻は自閉症だから、その「明るい部分」に目が引きつけられ
そこから目を離せなくなってしまう
これは「無遠慮な視線」と呼ばれるモノと同じ構造だ。



いくら明るい部分に目が引きつけられたとしても、見続けたら網膜が焼けちゃう。
それを防ぐには、ブラインドを閉めるしかない。
だから、妻は毎朝ブラインドを閉める。私は開ける。そして妻が閉める。こう言う毎日だ。

結局、ブラインドの角度を調整して、お互い妥協できる様にした。






これが、自閉症者と暮らすリアルであり、自閉症児のリアルだ。
「私は感覚過敏で困っています」「私の子供も感覚過敏です」とはならないんだな。
こういう文章を書く人は、ネットライターか、人の話をネタにしている人だろうね。

つづく

【自閉症テレビ26】感覚過敏のアスペルガー1



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夏の日差し [見る]

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高校2年。私はその頃九州福岡の西南学院高校へ行っていた。下宿生活だ。



下宿生活は不便な事が多く、風呂に入るのも順番待ち。下宿人は20人以上いるから、
結局1週間に1度しか風呂に入ってなかった。



その頃も忘れ物王だったし、洗濯が乾かず体操服を用意出来ない時もある。
そんな時、体育祭の全体練習があった。
制服でも良いから体操だけでも参加しろと言う呼びかけで、黒い学生服のまま参加した。




体操を始める段取りで、一部から笑い声が起きた。
1度目が引き金になって、段取りが進んだ中もう一度爆笑が起き、なかなか収まらない。



そこで、体育教師が怒り出した。「静かにしろ!笑うな!制服の上を脱げ!」
体操着の団体の中、黒い制服姿がチラホラ。気になったのだろう。




私はその日、制服の下はラガーシャツ、あか、白、青、黒、巾が5センチぐらいある太巾の
ボーダー柄のラガーシャツを着ていた。




黒い制服を脱いだら、それこそ私だけが目立って目立ってしょうが無い。
それでも始めようとしたら、まだ教師が怒っている。「笑うな!」「上半身裸になれ!」




今度は裸だ。しかし、教師の怒りはまだ収まらない。




「こらー、そこー、笑うな-」ついに怒りが頂点に達し、
体育教師が教壇を飛び降りこちらに向かってきた。
誰も笑ってないのに、皆凍り付く。




ここまで教壇から30mぐらい。ズンズン一直線でこっちへ向かって歩いてくる。
「いつまで笑ってんだ!」




この期に及んで一体ドコのドイツが笑ってるんだろう。それにしても度胸のいい奴だ。
教師はコチラを睨みながら、どんどん近づく。
誰だ、だれだ。笑ってるヤツはダレだ。




私の方をじっと睨みながら来た教師は、私の目前3mぐらいで突然顔色を変え、
余所を向いて、私の横を通り過ぎた。




私の横を2mほど通り過ぎてから「いいか。 笑うなよ」と一言言ってから
きびすを返し教壇に戻り、体操を終え、体育祭の予行演習は終わった。




「アイツ、オレがまぶしくて目をしかめてたら、笑ってるって勘違いしたんじゃ無いかな」
体操が終わり、教室へ帰るすがら同級生に話しかけたが、イエスでもノーでも無かった。




ピーカンの雲一つ無い直射日光の中でも、平気で野良仕事をする妻に比べ、
私は日差しが強い日は、まぶしくってしょうが無い。
サングラスを何本買っても、サングラスを掛けたい時に手元にあった試しが無いから、
サングラスを掛けたくても掛けられない。




だから、晴れた日はいつも目をしかめている。まぶしいからね。
私がまぶしがっている顔は、私が見ても笑っているように見える。




だって、まぶしいんだもん。  

だからって「私は感覚過敏です」とは言わないよ。当事者だから。

つづく

【自閉症テレビ26】感覚過敏の?アスペルガー1


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黒い目 茶色い目 [見る]

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むかし自閉症か否か、なんの手掛かりも理論的な裏付けが無かった頃、
「あの子は可愛いから自閉症だ」と言う様な見方を現場でしていた。



一見根拠が無いようだが、私には頷ける所がある。
それは、自閉症の子供のひとみが、真っ黒で大きく開いているのが特徴だからだ。



人が、人に対して好意、興味を抱くと瞳が開くことが知られている。
それを本能的に知る「ヒト」は、ひとみが大きい人を好ましく可愛らしく感じる。

その心理を利用するのがアイドルで、コンタクトを入れたり瞳が大きく見える様にテクニックを尽くす。



ひとみが大きく開いている自閉症。つまり黒い目を持つのは私だ。



一方、妻はひとみが極端に小さく、いつも閉じていて茶色い目を持つ自閉症だ。



共通するのは、ひとみの開き方が正常では無い事。

わたしのひとみは、普通より開きすぎていて、妻のひとみは普通より閉じすぎている。
これは、脳からの制御がうまく出来ていない証拠でもある。



茶色い目を持つ妻は、部屋の中でもまぶしいまぶしいをくり返すくせに、
カンカン照りの屋外で帽子も被らず平気で仕事を続けることが出来る。



黒い目を持つ私は、薄暗い部屋でもほとんど暗いと感じることは無いが、
外へ出ると、まぶしくってしょうが無い



これ程、両極端に居ながら、同じ自閉症。
同じ自閉症だからこそ、どちらも両極端なのか。



この事を、評論家、学者が「感覚過敏」と総称するのはあるだろう。



だからといって、「私は自閉症だから感覚過敏なのです」とは絶対ならない!



何故なら、それらは自分の事であって、あたかも他人が見たような表現はしないし、
出来ないからなのだ。

「感覚過敏」は概念であり、自閉症は概念を理解出来ない
さらに、マインドブラインドネスなんだから、あたかも外から自分を見るような表現
できないのである。



それが出来ると言う事は、自閉症、自閉症スペクトルでは無いと言う証明なのだ。

つづく

【自閉症テレビ4】車輪を回す自閉症1


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茶色い目 [見る]

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自閉症で茶色い目の子供の記述は見たことが無い。
ただ、診断済みの子供が集まる会で、やはり茶色い目の女の子を見たことがある。



私の妻は茶色い目を持つ。これは光彩がいつも小さいので、目が茶色との印象が強いのだ。



光彩が小さいだけでは無い。
こどもが身近な実験とするのが、光彩の開閉。暗い所へ行くと光彩が開くし、光をあてると縮まる。
最も身近で誰もが体験できる実験だ。
その中で、片目を手で覆うという実験がある。


人間が目を開いた状態で、片目だけ手で覆うと、反射神経でもう一つの目の光彩も開くという実験。
これも、どんなこどもでも1度はやってみたことがあるだろう。




ところが、妻は両目を開けたまま、片目を覆ってもさほど光彩が開かない。
ほとんどと言っていいくらい変化が起きないのだ。

専門医の判断が必要なのだが、目の身体障害に含まれるのだろうか。
それとも、視神経の反射の問題か。それとも脳内の反射能力の障害なのか。

何れにしても、誰もが反応する光彩の変化が、妻には殆ど起きない。




私たち夫婦は自閉症として同じカテゴリーに居ながら、その状態の表出の仕方は両極端にある。
だからこそ、毎日が発見で面白いのだが、その自閉症の両極端の表出は、同一人物上では存在しない。



つまり、黒い目の特徴を持つ私が、時として茶色い目の特徴を持つことはあり得ない。
黒い目であれば一生黒い目の自閉症であり、茶色い目の自閉症の妻は一生茶色い目のままだ。



以前、同じ室内で目玉をふたりで見比べた事があるが、その時の差をザックリ数値化してみる。



私の一番大きなひとみの直径4ミリぐらい。
妻の一番小さなひとみの直径1ミリぐらい。

同じ室内で大きくなったり小さくなったりの最大値の差。



もし、これが本当に数値化出来たなら、光彩の面積は半径の二乗に比例するから、
妻は私の1/16の情報量、両目で1/256の情報量しか取り込めない事になる。



そうなると、頷けることがある。
妻は、全く人の顔を覚えることが出来ないのだ。
だから、それ以外にバッグの色や髪の毛の長さも憶えそれらを手掛かりに顔を思い出すが、
ずっと相づちをうち、話が終わっても「あの人誰だっけ」と言う事がある。



一方黒い目の私は、嫌になる程顔を覚えてしまって、全く無関係の滅多に行かないスーパーの
パートのおばさんの顔まで覚えてしまう。




「自閉症児は視覚優先。だからこうすれば良いのです」
と、療育関係者はドコかの論文や書籍の聞きかじりで、勝手な方式を作り出すが、
その自閉症児自体、これほど違うことを、関係者の誰が知っているだろう。

あなたの子供を預けるのは、本当に信頼の出来る場所ですか?



自殺未遂に追い込まれた自閉症のこどもが現実に居るのです。忘れないで下さい。

つづく

【自閉症テレビ23】支援級全員ASD


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幸せとの引換え [見る]

「発達障害で感覚過敏です」ってだったら、東京都の臭気判定員とか楽勝だろうね。






妻の目は視力検査では良くても、本当の所どこまで見えて分かっているのかは分からない。
驚く程人の顔を覚えられないので、目からの視覚情報も極端に少なそうだと言う事は前に書いた






そして明暗差への極端な反応、さらに光刺激てんかんの話も書いた。






こうやって、事実を書き集め、その関連らしきモノを見つける頃に、大体ジャマが入る。
このブログには入らなきゃイイけど。






さて、目からの情報量が少ないと思われる妻だが面白い能力もある。それが、色の分解






色の成分が何か苦も無く分かり、同じ色を再現できる。その例がこれ。

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これは糸井重里が日本に持ち込んだ本の米国版。面白いのが、ミニチュアのセットをスタジオで撮影
した写真集なんだ。絵本じゃ無いよ。それを私のリクエストで書いて貰ったのがこちら。

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凄いでしょ。本人は全然凄いと思っていなくて、簡単に出来ると思ってる。






同じ様なカナー型の自閉症もいる。

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自閉症児エリーだ。

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両方に共通するのが、オリジナルの「想像力を掻き立てる」作品では無く、写真を元に書く事だ。
エリーは陰影をすべて色に置き換えて書き上げる。






面白いと思わない?






不思議とネット住民は全く不思議がらないんだよね。私には不思議だ。






私もデッサン、つまりアウトラインの書き写しは得意だったが、色を塗る事が出来なかった
つまり満足に絵の具を使えなかったと言う事だ。






妻が色を見つける様子を見ると本当にマジックを見ている様だ。
「その青は黄色が少し入った青だよ」
「それは白が混じった色だから少し濁ってるよね」
「こっちの青は少し赤がはいってるんだ」






わたしからすれば超能力も、サインバルタを飲んでから、幸せな毎日と引き替えに、色の分解は前ほど
出来なくなったそうだ。



【自閉症テレビ17】アスペルガー薬と療育


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幸せ潰し [見る]

「発達障害で感覚過敏です」そんなネット住民には日本発達障害ネットJDDネット
なんかがピッタリだね。






妻のトールペイントは、突然始まった四十の手習いだ。何がきっかけなのか私は知らないが、なにやら
自分で道具を集めコソコソ書き始めた。

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これは初めの頃書いた作品で、技術的な所は込み入ってないモノだけど、とても素人が始めたばかりの
作品とは思えない。






トールペイントは手本が大事で元が良ければ出来上がりは保証される、まず手本探し。上手い人の絵
じゃなければ、ゴミを作るだけだ。アメリカ人が書いた本も買ったな。






この作品、前回の作品を見ても、出来上がりの完成度が高い事は分かるだろう。
エリーが写真を見て絵を描くのと同じ様に、妻も手本、つまり平面のモノを書き写しているだけなんだ。






ちょっと省略して話すが、立体を見て平面に書くという「絵画」ではなく、
平面を平面に書き写すと言う作業なんだ。






立体を見ると言う作業を省略して、平面を見るだけだから、非常に「楽に」作業が出来る。
絵を描く事に対して、「立体を見る」と言う作業負担が無く、ただ書く事に専念出来る。
と言う所が重要なのでは無いかと思う。






だから、本人も「楽しい」とは言わないが、次から次へ描くモノを探すのだ。






そうこうするうちに、自分のライティングスペースも確保した。

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この頃は大森に住んで、細々とお客さんも居て、アスペルガー症候群の診断も下りて
抗うつ剤も処方され、人生で一番の安定を得る事が出来た時期だった。






しかし、組織の力というモノは、本当に凄いモノだ。






そんな生活はあっという間に壊され大森から駆除されてしまった。
私からすれば、彼らにこそ組織犯罪処罰法が適用されないかなと思うけど
絶対そうはならない、何故ならその法律は彼らが作ったから彼ら自身は適用外なのだ。






日本はそんな国なんだな。



【自閉症テレビ19】消せない怒り自閉症



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部屋の照明 [見る]

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「発達障害で感覚過敏です」って大変だろうね。通勤なんかどうしてるのかね。
会社に行ってから感覚過敏になれれば便利だけどね。

私たち夫婦に、感覚過敏(Hypersensitivity)は無い。
感覚の敏感性(sensory sensitivity)はあるみたいだけどね。






しかし日常生活で不思議な事は多い






先ず日本のお店。異常な程明るい。それも蛍光灯の真っ白シロのピッカピカだ。
目の奥が痛くなる程照明が強い






恐らく、マーケティングデータで照明の明るさと売り上げ比率を持ち出して
誰もが店内を明るくしているんだろう。






しかし、マーケティングはマーケティング。実際とは違う。あれ程照明を明るくして電気代を使って
本当にその分以上儲かっているのか?






米国他外国へ行くと、お店の照明が日本程明るい所は無い。町中のお店になるとOPENの
看板が無ければ、休みだと思ってしまう。誰もあんなビッカビカの中で働いていない。






部屋の照明だってそうだ。日本のビジネスホテル他ホテルは全般的に照明が暗い






日本では、ホテルの照明が暗くて珍しいが、外国へ行くと、
ドコの家もホテルぐらい暗い。必要ならスタンドを点ける。






日本全国どこもかしこもビッカビカ。日本の家の様に、
真っ白シロでビッカビカの家は無いよ。韓国の家も明るかったけど日本程では無い。
みんな平気なんだね。






私たちは感覚過敏じゃ無いが、あの真っ白シロのビッカビカが嫌なので、照明は電球色
ホテル並に暗い






スタンド照明もあるし、それぞれに天井照明だって付いてる。必要な時に点けるだけで普段は点けない。






その代わり、電灯は夜になれば点けっぱなし部屋へ行ったら点ける出る時は消す
なんて事はしない。






その為にすべてLED電球に変えているから、全照明を足しても100wは行かない筈。




部屋の異様な明るさは私たちにとって非常に気になる事だが、
「発達障害で感覚過敏」の連中は気にならないのだろうか。






気にならないんだろうな。それらしいヤツ見た事無いモン。



【自閉症テレビ27】感覚過敏のアスペルガー2


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